「わたしにとって、これが人生最後の本になるであろう」──唯幻論で一世を風靡した著者の岸田秀氏はあとがきでそう記しました。どういう道筋を通って唯幻論という説を思いついたかを説明すると同時に、その背景にあった自らの人生体験を振り返る、入魂の書き下ろしです。
著者 | 岸田秀 |
ジャンル | ノンフィクション・エッセイ・絵本 |
出版年月日 | 2019年1月発売 |
ISBN | 9784900963818 |
判型・ページ数 | 四六判上製240頁 |
定価 | 本体1,800円+税 |
内容説明
1977年に『ものぐさ精神分析』として出版されて以来、熱狂的な支持と一部の反対・批判にもさらされてきた「唯幻論」。この独創的な理論はどのように生まれたのか。「なぜセックスしない男女関係こそ〈清らか〉と考えていたのか」「なぜ日本兵の死体の写真を見ると、ひどいショックを受けるのか」という個人的な疑問がそのきっかけになったという。そこには、著者が子供時代に経験した母親からの過度な期待と、それにともなう強迫観念が澱のように横たわっていた──。
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