本を読むことも持つことも禁じられた近未来の社会。そこでは「圧縮。要約。何もかもがたちまち結末を迎える」「古典は2分で読める読書ガイドの長さにまで切り詰められる」「テレビは……何を考えるべきか、人に教えてくれる」70年前にブラッドベリはそう記しました。思考能力を奪われた社会は本当に幸せなのか。まさしく現代の効率化社会を諷刺するような設定で描かれたディストピア小説の傑作が、初めてオールカラーで漫画化されました!!
著者 | レイ・ブラッドベリ●文・監修 ティム・ハミルトン●絵 宮脇孝雄●訳 |
ジャンル | マンガ |
出版年月日 | 2023年8月発売 |
ISBN | 9784910962023 |
判型・ページ数 | A5判変型並製160頁(オールカラー) |
定価 | 本体1,600円+税 |
内容説明
アメリカで「SF界の抒情詩人」と讃えられた作家、レイ・ブラッドベリが1953年に発表した小説。華氏451度とは、紙が自然発火する温度を示している。本を読むことが〈有害〉とされた近未来の社会が舞台。主人公のガイ・モンターグは〈ファイアマン〉として本を焼き払い、市民の安全を守る仕事に誇りを持っていた。ある日、風変わりな少女と出会い、「本には本当に価値がないのだろうか」という疑問が芽ばえてくる。近づく戦争にも関心を示さず、〈壁〉に設置されたテレビから流れてくる刺激的な映像に楽しみを見出す「考えることをやめた」社会が本当にすぐれているのか。彼は公園で出会った老人と共に反撃の狼煙をあげようと一つの計画を企てるのだが──。
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